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やや今さらだが,4月20日につぶやいた内容をまとめて転載してみる。

「音楽学について」

いま,音楽学には何が求められているのか。「音楽そのもの」がもはや研究対象として自立しえない昨今の状況を鑑みたとき,自分が「音楽学」を通して明らかにしようとしているものが何であり,それが「音楽」とどのようにかかわっているかというメタ的な視点を常に意識しておく必要があるように思う。
posted at 00:32:52

例えばある楽曲に論及するという場合でも,時間軸で言えばその成立から受容まで,方法論で言えば哲学的・理論的考察から文化的・社会的調査まで,切り口は無数に存在する。もちろんすべての切り口が有効だというわけではないが,他方でどんな場合にも複数の視座が確実に必要になるはずだ。
posted at 00:56:33

そして,それぞれの方法論や視座によって対象とした音楽から具体的な「何か」が炙り出されてくることになるだろう。しかしその「何か」とは,その音楽に何がまつろうのか,何がその音楽を生じせしめているのか,といったかたちで言説化されるようなものであって,やはり「音楽そのもの」ではない。
posted at 01:08:58

「美学」としての「音楽学」,「芸術学」としての「音楽学」,「文化論」としての「音楽学」,「歴史」としての「音楽学」…ひとくちに「音楽学」といっても,それは実にさまざまな様相を抱えている。これはもちろん,音楽が単に「音楽」という枠組みでは括ることができないということに起因する。
posted at 01:27:18

もちろんこのことは音楽にかぎった話ではないのだろうが,その存在論の不確かさゆえに,音楽においてはとくにこうした問題が顕著にあらわれてくるように思われる。ともあれこうした認識を持つことによって,「音楽学」という漠然とした学問領域で何をすべきか,または何ができるかが見えてくるはずだ。
posted at 01:42:58

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そろそろ年をとるのもあまり嬉しくない年齢になりつつあるが,否応なく今年も誕生日はやってくるわけで。

今年は1990年物のワインと,昨日からこつこつ煮ていた牛すねのワイン煮(ようするにビーフシチュー)と,高野のフルーツケーキでお祝い。

なんだかんだいっても幸せな人生を過ごしているのだなあ,と思うことしきりである。

もろびとこぞりて。

90周年演奏会。

運命楽しかったなー。本当に。大暴れできて満足です。

ようやく,ようやく今日で2ヶ月余りにわたって続いた研究発表ラッシュ(B全国大会,O全国大会パネル,研究室での年次報告)が終わった。行き当たりばったりに全てをこなしてしまった部分は大いに反省すべきだが,なんとか切り抜けることはできた,と思う。

がっかい。

やはり自分のすみかは音楽学なのだなあと実感。
パネルディスカッションは本当に楽しかった。
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wataru_na

まああまり多くは語るまい。

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